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[1995.07] Windows 95 発売前「PC9801終焉へ...」(随想)

なぜか今更 Mac?

日本経済活性化のため、日夜惜しみなく努力を続けている私であるが、いよいよ、夏の最大イベント...夏のボーナス(^^;)を迎えるにあたり、そろそろ選定作業に入っているところである(ため息)

現在のところ、一応、"まっく"を考えているのであるが、この条件が結構厳しい。今のところ、

というわけで、800の中古とかだったら言うことないけど、価格の問題から多分 LC630 12M/HD350/CDとかに落ち着いてしまうんだろうなぁ~。でも本当に LCでいいのだろうか?

なぜ 9801Ap2?

数日前の話になるが、私が仕事で疲れ切って帰ってきて、睡眠に落ちつつあった夜中0時ごろの話である。突然K氏からの1本の電話。

「Ap2* って、いくらぐらいで手に入る?」

*)PC-9821Ap2。486DX2-66だが、グラフィックアクセラレータを搭載していないなど、Windows環境には全く向かない。事実上の最高速エロゲーマシンか??

全く今更、Windows 3.1を使うために PC98を購入しようと考える大馬鹿もの(^^;)が CoCo(誤植) にも居たかと思いつつ、応対する。

結論から言って、98というアーキテクチャは 9801VMの時代に完成している。で、実質上は、98で386ベースあれば、90%以上の98ソフトは快適に動作する。ましてやK氏は、486カラー98ノートユーザーである。全く何を困ることがあろうか??

何度も繰り返すようだが、98というハードは、もう既に完成された、過去のものである。今後も98は各種のスペックを盛り込んでくるかもしれないが、はっきり言って、それらは全て DOS/V機の後追いでしかない。というか、MS-DOS, Windows 3.1, Windows95 といったOSが、本来、全てIBM互換機をターゲットにしているから、そのソフトを動作させる以上は、絶対に後追いは避けて通れない道のりである。

もちろん、98は日本語という壁に守られてきた。つまり、漢字ROM の搭載であり、これこそが98のアイデンティティであるのは間違いない。しかし、DOS/V というOSは、純正IBM機において、ソフトウェア的に完全に漢字を表示できる。まだまだ日本語処理は98だと勘違いされている向きも多いのだが、現状、98と IBM互換機(DOS/V)との間には全く何の差違もない。

98ユーザーの皆さんが日常的に使用している VZや FD、ATOKなども勿論、DOS/V版があり全く何の違和感もなく使えるし、ましてやかなりの割合で DOS/V版の方がバージョンが高いという事態もあったりする。また、MASL や KISSといった、98ユーザーのうち、一部の熱狂的なマニアによって支えられてきたソフトも、ちゃんとDOS/V版がある。LHA.EXEに至っては、MS-DOSのファンクションコールしか使っていない* ため、全く同じ LHA.EXEが IBMマシンでも 98でも TOWNSでも動作するという状態である。逆に、今時このぐらいの差違しかないのである。

*)いわゆる DOS汎用というソフトウェア

Windows 3.1 に至っては、、完全に DOS/Vが優位にたつ。そもそも、Windowsがソフトウェアでフォントを作成する(すなわち、漢字ROMは邪魔なだけ)上に、サウンドに至っては、98が 86ボードを積むとか積まないとかの昨今に、DOS/Vマシンでは CDクオリティを提供、CPUはペンティアム当たり前の世界である。

今後出てくる、Windows95や次期OSに至っては、もう98版がいつ出るかよく分からん状態である。Windows95の PC98版は、恐らく年末~年始にかけてリリースされるであろうが、その最大の特長であり特色である Plug & Play* が、98バスの関係上満足にサポートできないと思われる。OS/2Warpに至っては、98版など影すらない(--;)

*)Plug & Play
ユーザーが、パソコン用ボードを買ってきたときには、DOSであれば、ボードを挿した後、CONFIGや AUTOEXECを書き換えて再起動していたが、Windows95では、ボードを挿すだけで、(DOS/Vの場合)どこのメーカーの何というボードかをOSで勝手に認識し、使えるというもの。

さらには、98 DOS専用ソフトというものが、もう市場にないという現状を認識せねばならない。ビジネスアプリケーションはもう 100% Windows化してしまっているし(すなわち98版は出てこない)、98のお家芸とも言えるゲームすら、大半が DOS/V, Windows にも移植されている。エロゲーすら 98DOS版、DOS/V版、Mac 版が同時発売される始末(^^;) もしかすると、本当に今年中に98専用ソフトは世の中から消えてしまうのかも知れない。私、10年に渡る98ユーザーとして今年ほど危機感を感じる年はない(;_;)

ま、そういうわけで、今後出てくるかどうか分からない 98ソフトに期待し、今時 98に数十万もかけるのは、金を捨てるに等しい。もちろん、過去の 98のアプリケーションで十分に使っていけることもあり、98を購入しようという人も多いことだろうが、市場の 98専用ソフトの 99%は、486-25/4MRAM/200HDD/16色で動作させることができる。なにも30万とか40万とか払って98の最新機種など買わなくても、10万の98中古(かエントリマシン)と、25万のDOS/V Pentiumを両方購入するのが当然の選択だろうと思うが、どうだろうか?

何度も言うようだが、DOS/Vは決して難しくない、というか、98と全く同じである。98でCONFIGが書けるなら、DOS/Vが使えないわけはないだろう(^^;) 現在の98の増強を図るよりは、早めにDOS/Vへの移行を始めた方が賢明である(98しか使ってない私が言うのも何だが...)

Roland PCMCIA SCP-55 試用レポート

Roland PCMCIA SCP-55

さて、なぜか機会がありまして、Rolandの SCP-55という MIDIカードを使いました。MIDIに興味のある関係諸氏には当然お解りのことだとは思いますが、これを抜きにしては DTM(DeskTop Music)は語れないという名機、Roland社の MIDI音源モジュール SC-55(mkII) の PCカード(PCMCIA)版です。

周知のことだとは思うが、私は Roland SC-55mkIIのユーザーであるが、この音源を買って初めて聴いたときの感想... 本物よりいいやんけ(^^;) RolandのGS音源は素晴らしい。私の持つそこそこのオーディオシステムにおける使用にも十二分に堪えるその音質。それこそ無限にある国内のSC対応音源データ。もう言うことなし。強いて言うなら SC-88が欲しいぐらいかな(^^;;;)

とはいうものの、この PCMCIA版 SCP-55 には、はっきり言って全く期待していなかった。まず、PCMCIAスロットはノイズの宝庫みたいなもので、ノイズと切っても切れない関係である... --; さらに、あの SC-55がキャッシュカードの大きさで、薄さ 5mmという、もうカード電卓並みの小ささになるなど、いくら時代が流れたからとは言え、うさん臭さ無限大である(爆笑)。まさかあの SC-55がねぇ、という感じ。

で、実際に実物が届き、見てみたら、やっぱり薄さ 5mmである。どうもだまされたような気さえする。もしかして、中身は空っぽなんじゃないかとか(笑)。さらに驚くべきはその値段。ソフト2本ついて、PCMCIAカードのくせに定価で\49,800。何でこんなに安いんじゃぁ~。ノートパソコンユーザーなら全員買うだろう(^^;) と思いきや、実売ベースでは4万を切っている。やっぱりノートユーザーなら買うべし。デスクトップユーザーでも PCMCIAスロットを増設してでも買う価値があるかも(ウソ)

肝心の音質と使い勝手の方だが、まずノイズが皆無なのに驚いた。凄く綺麗。さすがに電子楽器専門メーカーだけあって、いくらPCMCIAカードとは言え、一般的なゼネラルオーディオ* とは一線を画している。まるでウチにあるデスクトップ型 SC-55mkII と性能的には何ら変わらず。残念なのは SC-55系の特色である液晶画面がないことぐらいか(笑)。でもカードだからないのは当然と言えば当然だが...

*)いわゆるラジカセとかヘッドホンステレオなどのオーディオ分野。対極にハイファイオーディオが存在する

さらに、この製品にはおまけがある。なんと、Windows上のサウンドカードとしても機能するのである。ノートユーザー以外には分かりづらいかと思うが、サウンドブラスタや NEC-86ボードのように、Windows上で WAVEサウンド等を取扱う、いわゆるPCM音源カードとしても機能するのである。すなわち単に SC-55mkII を縮めたのみならず、サウンドボードとしての機能まで持って、御値段は実売4万弱。もうノートユーザーはこれを買わずして何を買うの?? といった感じ。これで SpkQQなどを使わずに済むぞ(^^;) もし、ノートに音源機能が内蔵されている場合でも、衝突を起こさずに使えるよう簡単セッティングできるので、何ら問題なし。うーん、何て親切なの(T^T)

勿論このカード、NIFTYのモバイルPC関連フォーラムなどでも大人気。しまいには IBM ThinkPad230* にこのカードを挿して、MIDI聴きながら通勤する廃人連中が続出しているらしい。まぁ関東の話らしいが...

*)ThinkPad230
日本IBMが去年発売し話題になったB5サイズの世界最小サブノートマシン。256色表示ができるほか、PCMCIA×2スロットなど、Windowsが実用的に動く驚異的なサブノートである。とにかく軽い。現在は 530がこの後継機に相当する。

さぁ、この夏、ノートユーザーはやっぱり MIDIだ。購入される方は、ジークス天神の3F「OAシステム」のMIDIコーナーにありますので、是非(笑) なおあまりにパッケージが小さい(本に見える)ので、だまされないように注意。あと、PCMCIAスロットさえ持っていれば 98note, DOS/Vnoteのいずれにも基本的には対応しているものの、ごく一部の機種では、タイミングの違いやカードマネージャソフトの相性の問題などから動作が制限されるものもあるので、購入の際にはパッケージにある対応機種などの注意書きをしっかり読むこと!


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