いやぁ、長かった。21世紀を迎えて、ようやく私のような日本に住む一般庶民に、高速常時接続(俗に言うブロードバンド接続)の光明が見えてきた。
延々4年にわたって ADSLの導入を拒みつづけた NTT、ようやく昨年末に方針を転換し、日本においても ADSLサービスが開始されることになった。もともと、ADSL は人口密集度が比較的高い日本においては親和性が高いファーストワンマイルだと言われ続けてきただけに、ようやく今更になってかとため息が出てくる。遅いISDNはもう要らない?~NTTに見直し論浮上(impress) などといった痛快な記事 \(^o^)/ が散見されるようになり、私も、時代がようやく動き出したのだと実感できるようになってきた。ASCIIアートが楽しめるほど遅いモデムを使ってパソコン通信をしていた時代から考えると感無量だ。
福岡近郊における ADSLのサービス開始は、もう暫く待たねばならないようだが、一方、CATVに関しては、ウチの近所の会社も間もなくサービスを開始するとの話である! となると、今年こそは、10年間待ち焦がれてきた「メガビット」回線が、いよいよ現実のものになりそうだ。よっしゃ、いっちょウチもブロードバンド接続じゃぁ! さぁ準備準備... ここで、現在の接続図をもう一度復習してみる。
パソコンが複数転がっている現状を考えると、ここにブロードバンド回線が入ってくることを想定すれば、何はともあれルータの導入は不可欠だろう。ちょっと前までは、「ルーターなど業者が使うものだ」と思っていたが、最近では、フレッツISDNや、CATVインターネットの普及に後押しされて、量販店の店頭にすら並ぶようになってきているので、選択肢も豊富だ。しかし...
ブロードバンド回線を導入してルータを入れるということは、本格的なネットワークを構築することを意味するとともに、無線TAがお払い箱になり、有線LANに代わるということである。これでは困るのである。と、ふとここで「無線LAN」の選択肢が頭をよぎった。無線LANについてはようやく 802.11b が標準化され、Wi-Fi 認証も動き出したところで、私個人的にも将来性を感じるところだ。しかも、幸いなことに、市場には「無線LAN+スイッチングハブ+ルータ」を一体化した MELCO WLAR L11L なる、ウチにとってはうってつけの商品が存在する。
確かに、まだブロードバンド回線とは縁がない状態だが、この状態でもとりあえず無線LANの部分だけは生きてくる。これで、宅内全てのパソコンでデータを一体化できるという計り知れないメリットが生まれることになろう。うーん、欲しい。
こんなことを延々と考えつつ2週間ぐらいたったころ、ようやくビックカメラ天神に WLAR L11L の実物を発見。思わず保護しそうになったが、無線LAN子機 MELCO WLI PCML11と合わせると5万円にもなることを考えると、「たかがLANに5万円も払えんなぁ」などと怯んでしまいそのまま帰宅。帰宅したらしたで、現状の不便なネットワーク構成を目の当たりにして、やはり欲しくなる。こんなことをさらに1週間繰り返したが、ようやく意を決して購入。その1週間後、ビックカメラのたまったポイントでさらにもう一台無線LAN子機を追加する。
こうして、ネットワーク構成は上図のようになった。これで、何はともあれデータの移動がとても楽になった。気にしていた無線LANのスループットだが、巨大なデータの移動さえ行わなければさほど気にならないレベルである。というか、ノートPCにおける無線LANの快適さは、有線に比べて遅いというデメリットを補って十二分にお釣りが来る快適さだ。もっとも、ADSLのほうが開通していないので、こういった中途半端に複雑な形になってしまったし、インターネットにアクセスできるのは相変わらず TAに繋がっているマシンに限定されているという悲しさだが、まぁこれは今年中に何とかするとして....。
なお、図中には書いていないが、自作PCは Linuxとのデュアルブートになっている。で、暖かい布団に包まりながら、寒い別室にある自作PCにノートPC から無線LAN経由でリモートログインして作業したのち、そのままリモートで shutdownまでできるというのは本当に夢のような環境である(笑) ああ、無線LAN偉大なるかな。あとは早く ADSL or CATV サービスが開始されるのを待つだけなんだけどなぁ。そうなれば、すべてのPCからインターネットへのアクセスが楽々なのに...。