トップページ > 家電レビュー
[←BACK] [NEXT→]

[1995.08] Windows 95(英語版) 発売 (随想)

さて、1995/8/24 に、Windows 95 (英語版) の正式版リリース が行われた。私も(仕事柄)正規版を早々に入手し、検討に入ったのである。で、ここでは、まぁ仕事の話は抜きにして、一般的なレポートに終始したい。

Windows 95 の特徴

Windows95 の製品版は、思ったほど安定度は良くない。Windows95 β版と同じくらいの(ホンの少しはましになったのかなぁ?ぐらい)安定度で落ち着いたようだ。これくらいなら、次期 Windowsを待った方が良さそうな気も(笑)。それにしてもこんなことを考えていくと DOSの安定度は随一なわけで、もう今後ともこのようなOSは出てこないのかと首をかしげることしきり..

とはいうものの、Windows 3.1に比べたら比較にならないほど快適だ。簡易(?)マルチタスクと Plug & Play、使いやすいユーザーインターフェース。なかなか素晴らしい。以下若干補足;

マルチタスク

ワープロ打ちながら、その裏でフロッピーやファイルのコピーができるとか、ファイルのコピーしながら DEFRAG(ハードディスク最適化)ができるとか、パソコンレベルとしてはもう信じられない世界。 マックや Windows3.1 なども似非マルチタスクなのだが、ファイルのコピーや印刷時にはフルにタスクを奪われるのは当たり前の世界で、そんなことを考えあわせれば、Windows 95を使った後ではとてももう旧来の世界には戻れないほど快適である。

Plug & Play

例えば SCSI CD-ROM の PCMCIA カードを挿すだけで、ピポッと音がして、すぐ CD-ROMのアイコンが出現する。これがもう DOSの CONFIGを考えると、なかなかの感動もの。この動作は PCカード全種類にいえることで、とにかく必要な時だけ必要なものを挿すだけで良いという、なかなかのスグレモノである。ノートパソコンのように拡張性の少ない機器にはもううってつけの機能だろう。だって少ないスロット(例えば2スロット)をいろんなものを取り替えながら使えるんだから。例えば FAXmodemカード、SCSIカード、PHSカード、メモリカード、HDDカード、LANカード......。もう出張には Windows 95ノート1台と各種PCカードだけで十分なのかも...

ユーザーインタフェース

マックの良い面を随分取り入れたというだけあって、かなり使い勝手が向上している。特にいいのは、プログラムマネージャの廃止とタスクバー。プログラムマネージャははっきり言って何のために存在するのかイマイチその意義が判らなかったし、タスクバーは複数のウィンドウを開いているときの移動がテレビのチャンネル感覚で変えられるというなかなか便利な機能である。これが Win3.1であれば、一番裏のウィンドウを開くには全ての不要なウィンドウをアイコン化するか、壁紙ダブルクリック(or Alt+ESC)によるタスク切り替えを使うしかないし、Macなら、ウインドウシェード機能を使うしかなかった。この点は評価したい。その他、ユーザーインタフェースの隅々にまで新しい試みがなされており、確かに初心者からヘビーユーザーまで使いやすい配慮がなされている。唯一残念なのは、MacOSで非常に便利なウインドウのオートアジャスタボタンと同様の機能が Windows 95ではないこと。これがほんとは便利なんだが(--;)

Windows 95 動作レポート

まぁ、Windows 95 の「技術」詳細についてはまたの機会ということで、とりあえず、実際に関心の高そうな分野に限って...

イベント音の多様化

Windows3.1においては、起動時、エラー時など7種類の WAVEデータがアサインできるが、何と Windows 95では20種類以上に増えている。さらに、アプリドリブン(?)な WAVEも設定できる。あぁ、また世の中に腐った Windowsが増えそうだ(笑) ちなみにウチの Winは、起動音から終了音に至るまで全て「メケメケ」で統一されている、が、その中身は全部違うバージョンだから凄く情けない。

DOSウインドウの互換性が飛躍的に高まった

Win3.1上の DOSフロンプトでは、いわゆる従来の DOSアプリは動けば儲けものぐらいのレベルであったが、Windows 95上の DOS窓は、かなり実用に耐える。DOOMとか動くしぃ。同級生2は動かしてないから分からないけど(爆笑)

やっぱりメモリは必要

32bit化により、Windows3.1と同等のシステムで同等以上のパフォーマンスが得られるという触れ込み(by Microsoft)になっているが、実際のところ、スワップファイル(HDD上の仮想メモリ)に頻繁にアクセスする状態では話にならないため、やっぱりメモリは必要である。8Mではちょっときつい。12Mあれば実用になるようだ。この4Mの差は結構大きい。一応ビジネス用途として使うのであれば、私の実感上16Mということだと思う。逆に CPUは超高速でなくともストレスを感じることは殆ど無く、(プログラム開発に使わない限りは)486SX-33程度で実用になっている。要するに、本体(CPU)買い換えよりもメモリの確保である。

Win3.1上のソフトはほぼ100%動作する

若干のソフトは動作しないのではないかと言われていたが、3.1上のソフトのうち、ハードウェアに依存するもの以外は、安定動作する。ただし、ごく一部のタイミングに依存する(ポート関連など)ソフトは若干不安定な模様。

まぁ、ざっとこんなところでしょうか? Windows 95の日本語ベータについてもぼちぼち出現しつつあるので、DOS/V や 9821などお持ちの方は試されてみては…。もっとも、私はPC-9801ユーザーなのでぜんぜん動作しないという悲しさだが(;_;)


本サイトへのリンクはご自由にどうぞ。詳細についてはCopyrightのページも合わせてご参照ください。
© 2000 tecmemo.com, All Rights Reserved.