先週 TWO TOPにて HDDを買ってからというもの、久々に対抗馬である T-ZONEに顔を出したくなってしまい、のこのこと出かけてみる。と、そこで見かけたのは Megahertzブランドの XJack LANカード、US Robotics XJ10BT!! USRに買収されたはずの Megahertzブランドが、まだ商品名に残っているとは嬉しい限りだ。
思い起こせば、PCカードが日本で認知され始めた 1994年頃、PC WAVE誌で初めて知ったXJack は 14.4Kbpsのモデムカードバージョンだったが、ワンプッシュで出入りするケーブル接続部を見て、ぞくぞくした覚えがある。しかし、当時の一般的な 14.4Kモデムが 3万円前後だったのに対し、この XJackは倍近くの値がついており、ノートPCすら持たない私としては到底必要ない代物でもあった...というわけで、結局職場で購入してもらったんだけど...。XJackは、その機動性といい、職場の IBM ThinkPad 230 Cs(Win 3.1マシン)との組み合わせが極めて絶妙で、近未来を垣間見る、そんな気分にさせてくれる逸品だった。それ以来、憧れつづけた Megahertz/XJack である。
そんな思い出が頭を過った瞬間、またもや気づくとレジに並んでいた。まぁいいか、来月には職場で自分専用のノートPCが来る予定だ。何かの役には立つだろう...
さて使い始めてから...
XJackを買ってきて、もうルンルン気分(死語)でノートPCに装着する。XJackコネクタを軽く押すと、接続口がにゅう~っと伸びてくる。ああ、何たる感動の瞬間!!(笑)
ところが、LANケーブルを取り付けてみると、とんでもないことになった(←写真)。
XJackモデムのときには全く気にならなかったのだが、LANだとこの有り様である。柔らかい電話線だと全く問題なかったのに、硬いLANケーブルでは、XJackは全く使い物にならないのである。しかも、LAN は電話線と違い、常時接続である。到底キーボードを打つどころの話ではなくなった。かといって、おいそれとケーブルを抜くわけにもいかない。これには非常に閉口した。
それはそれ、あらためて取説を読むと気を利かしたもので、この XJack LANカードには、XJackコネクタを使わない、従来の LANカードと同タイプのケーブル接続アダプタケーブルもあるのだ。ところが... なんと、そのアダプタは別売だったのだ!! 別売なんてケチなこと言わずに標準でつけてくれていてもいいのに...。
泣きながらも捨てるわけにもいかず、ケーブルを手のひらで押し下げながら無理やり使っているうちに、カードに負担がかかってどんどん曲がってきてしまい、とうとうカードの側板が剥がれ開いてしまった。こうなると、カードスロットに刺さらないただのゴミだ。おかしいなぁ、XJackは、ThinkPadぐらいの重さを加えても、びくともしないというフレコミだったと記憶しているのだが...(笑) こんなに耐久性がなかったとは...。
右の写真は、完全に側が剥離した XJack。Jack部分の精密な作りにただただ感心するとともに、機能性と使いやすさというものは必ずしも一致するものではないという状況に言い知れようのない虚しさを感じる...