【厳重注意】メーカー補償範囲を超えるパソコンの改造や部品換装は、全て各自の責任となります。本WEBページ閲覧上のご注意もご一読ください
さすがに僅か 1kg、A5サイズという機動性... 購入以来、常に持ち歩くお供となった Let's note mini。サブマシンとしても至極便利なので、時々時間のかかる計算作業をさせることもあった。
世間では PentiumIIが当たり前の昨今、なぜ MMX120MHzノートごときを計算用途に使うのかという突っ込みもあるかもしれないが、何せ私の持ち物マシンは他に Cx468(40MHz)、Pentium(100MHz)、MC68LC040(33/66MHz)という状況で、Let's noteが持ち物の中では早いマシンだったりするわけだ。まぁついでに書くなら、デスクトップは通信用途にも使っているのでその間は計算とかに使いたくないとか、ノートだと一晩中つけっぱなしでも消費電力的にもさほど問題ないとかそう言った事情も考慮してのことなのである。
その日の晩も、終夜、Let's noteを計算に使っていた。と、翌朝起きてみれば、なんとハングアップしている。あーあ、またか~ などとぼやきながら [CTRL]+[ALT]+[DEL]。うーん、駄目か。仕方ない、RESETを押すか。こうして電源は落ちて、再度電源を投入する。あれれ、なーんにも表示されないぞ!! 様子を見ると、さすがに一晩中つけっぱなしにしただけあって、底面が熱くなってきている。もしかして熱暴走と呼ばれる状態なのか...?? 放置して冷えるまで待つことにする。
数時間後、再度電源を投入する... がやっぱり駄目。ただならぬ予感がしてきた。これは間違いなく故障の症状だ。まだ買って3ヶ月ほどしか経っていないのになぜ? とにかく電源投入しても真っ暗なまま...。ということは、液晶の故障か? 早速デスクトップにつながっている NANAO 54Tを接続して再度起動にチャレンジする... がやっぱり駄目。とにかく、Boot時のメモリチェックすらたどり着いていないようだ。もしかしてBIOS設定が吹っ飛んでいる? BIOS Setupを確認しようにも、そこまでたどり着かないもどかしさと言ったら...
なんだか血の気が引いてきた。Let's noteは確かにまだ保証期間内だ。もちろん、落としたり、水に濡らしたりなど補償範囲を逸脱した使い道はしていない... 唯一、HDDを換装していることを除けば、だ。あー、やっぱり保証期間内の HDD換装などしなけりゃ良かったよ!! 後悔先にたたずとはこのことである。でも何もそうあっさりと壊れることはないじゃんかと、思わず心の中でちょっぴり恨んでみたりもする...(笑) HDDを元に戻して修理に出せば? と疑問に思われる方もいるかもしれないが、これまた運の悪いことに、標準品の HDDは先月に先輩に(安値で)譲ってしまっており、先方でばりばり活躍していた。まさか今更修理だけのためにこれを返してくれとは言えるまい。ああぁ八方塞だ。
しかし悩んでいる場合でもない。気は焦るが、まずよくよく観察する。電源 LEDは点くし、HDDの回転音もする。ということは、どうやら電源スイッチそのものは入るらしい。あれ、メモリチェックにすらたどり着かない BIOSなのになぜ電源だけが入るの?? もしかしてビデオ周りの故障で、一切の表示がされないだけではなかろうかと思い、電源を入れて延々放置するものの、HDDはアクセスの気配なし。さらに、FDDからのブートを試みるも、こちらもアクセスする気配すらない。なぜだ??
RESETと、POWERは効くので BIOSは生きているようだ。だけど、FDDにも HDDにもブートしに行く気配すらない。となると、半導体の単純な不良とは考えづらい。ごみが入って基板がショートしているとか、コンデンサが焼けたとか...? と思い、分解して隅々まで調べるも、さっぱり原因がつかめない。
ああ、他社製 HDDを載せたまま修理に持っていくしかないのか? しかし保証規定によればこの行為はあからさまに「改造」にあたる行為である。無償修理は当然期待できない。となれば、とりあえず修理依頼し、見積金額が4~5万円以上もかかるようだったら、すんなりあきらめるしかないだろう。とりあえず駄目モトで出してみるしかなかろう。
と心の整理をしたものの、どうみてもHDD換装との極めて因果関係は低そうなので、やはり釈然としない。悔しいのであちこちでこの故障の話をして歩いていたところ、職場のMさんが「Let's note mini について、リコールと言うか、不具合の記事がでてたのを見たことがあるよ~」と教えてくれた。なになに、「松下、Let's note miniの一部機種にトラブル」ですと? まさに私の持ってる機種ではないか。しかも、読めば読むほど今回の現象と一致しているではないか!!
ああぁ、何てことだ。HDD載せかえて保証なくなったところで不具合品を掴んでいたことに気づくとは!! とはいえ、事情はともあれ、やはり部品の換装や改造は当然自己責任だ。悔しがっていても仕方がない。駄目モトで「御社から告知のあった不具合に該当している」旨のコメントをつけて修理に出してみよう。断られたらそのときは仕方あるまい。自己責任だ、あきらめよう...。
3週間後、何事もなかったかのように Let's noteが帰ってきた。修理報告書の内容には、「告知内容に基づき基板交換修理を行いました(無償)」とあり、但し書きの欄に「動作を確認致しました(ハードディスク非正規品)」とあり、思わず苦笑いをしてしまったのであった。リコールに等しい現象だったため、HDD換装品にも関わらず無償修理となったのでしょうが、本当に申し訳ない限りです...。ありがとうございました。